差し込み文書、入力、フィールド挿入
はがきや封筒に宛名印刷し、多数の相手に送りたい場合、1つずつ作成するのではなく差し込み印刷を使うと効率的です。差し込み文書とは、封筒などのテンプレートに住所録のようなデータソースを対応させ、多数の文書を一気に作成する機能です。ほとんど内容は同じだけれど住所だけ違うといった文書をかんたんに量産できます。
差し込み印刷を開始するには
差し込み印刷を始める前に、あらかじめ「テンプレート」と「データソース」を準備しておく必要があります。
「テンプレート」は、レターや封筒、ラベルなど多数の組み込みテンプレートが用意されており、ほとんどの場合はこれで事足りるでしょう。
今回は例として、テンプレートに「レター」を使う場合の手順を紹介します。
差し込み印刷を使用して次の文書を作成することもできます。
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カタログや名簿
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封筒のセット
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宛名ラベルのセット
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一連の電子メール メッセージ
データ ソースを指定する
差し込み印刷フィールドとは
宛先や挨拶文等は差し込み印刷フィールドと呼ばれます。Word のフィールドは、選択したデータ ファイルの列の見出しに対応します。
1. データ ファイルの列は情報のカテゴリを表します。メイン文書に追加するフィールドは、これらのカテゴリのプレースホルダー(文字列の一部を他の文字列に置換する代替物)です。
2. データ ファイルの行は情報のレコードを表します。Word で差し込み印刷を実行すると、各レコードについてメイン文書のコピーが生成されます。
3. メイン文書にフィールドを配置することによって、名前や宛先などの特定のカテゴリの情報を、その場所に表示するよう指定します。
差し込み印刷フィールドをデータ ファイルに対応付ける
Word がすべての住所または挨拶文要素に対応するデータ ファイル内の列を見つけられるようにするには、Word の差し込み印刷フィールドをデータ ファイルの列に対応付ける必要があります。
フィールドを対応付けるには、「差し込み印刷」タブの 「文章入力とフィールドの挿入」 で 「フィールドの対応」をクリックします。
「フィールドの対応」ダイアログ ボックスが表示されます。
宛先および挨拶文の要素は左側に表示されます。データ ファイルの列見出しは右側に表示されます。
Word により、それぞれの要素に一致する列が検索されます。この図では、データ ファイルの 「敬称」列が「連名の敬称」に自動的に対応付けられています。しかし、Word では他の要素を対応付けることができませんでした。たとえば、Word はこのデータ ファイルから 「ミドル ネーム」 を対応付けることができません。
内容を入力してプレースホルダーまたはフィールドを追加する
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メイン文書で、文書のすべてのコピーに表示するコンテンツを入力します。フィールドを挿入する位置をクリックします。
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「差し込み印刷」 タブの「文章入力とフィールドの挿入」グループを使用します。
次のいずれかを追加します。
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「住所ブロック」をクリックします。
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「住所ブロックの挿入」 ダイアログ ボックスで、挿入する住所の要素と必要な書式を選択し、「OK」をクリックします。
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「フィールドの対応」ダイアログ ボックスが表示される場合は、住所ブロックに必要な情報の一部を見つけることができなかった可能性があります。「(対応なし)」の横にある矢印をクリックし、差し込み印刷に必要なフィールドに対応する、データ ソースのフィールドを選択します。
挨拶文
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挨拶文、名前の書式、句読点を含む、挨拶文の書式を選択します。
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データ ソースに会社名のみが含まれており、姓や名が含まれていない場合など、Microsoft Office Word で宛先の名前を解釈できなかった場合に表示する文字列を選択します。
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「OK」をクリックします。
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「フィールドの対応」ダイアログ ボックスが表示された場合は、挨拶文に必要な情報の一部を見つけることができなかった可能性があります。「(対応なし)」 の横にある矢印をクリックし、差し込み印刷に必要なフィールドに対応する、データ ソースのフィールドを選択します。
個々のフィールド
名、電話番号、寄贈者の寄付金額など、個々のフィールドの情報を挿入できます。データ ファイルからメイン文書に簡単にフィールドを追加するには、「差し込みフィールドの挿入」 の横にある矢印をクリックし、フィールド名をクリックします。
文書に個々のフィールドを挿入するためのオプションについては、次の操作を行います。
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「差し込みフィールドの挿入」ダイアログ ボックスで、次のいずれかの操作を行います。
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データ ソース内のフィールドに自動的に対応する住所フィールドを選択するには、データ ソースのフィールドと住所フィールドで同じ名前が使われていない場合でも、「住所フィールド」をクリックします。
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データ ファイルの列から常にデータを直接取得するフィールドを選択するには、「データベース フィールド」をクリックします。
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「フィールド」ボックスで、必要なフィールドをクリックします。
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「挿入」 をクリックし、「閉じる」をクリックします。
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「フィールドの対応」 ダイアログ ボックスが表示された場合は、フィールドの挿入に必要な情報の一部を見つけることができなかった可能性があります。「(対応なし)」の横にある矢印をクリックし、差し込み印刷に必要なフィールドに対応する、データ ソースのフィールドを選択します。
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「封筒」 複数の宛先の封筒を設定します。
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「カタログ」 カタログまたは宛先リストを含む単一の文書を作成します。
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「新規文書」 Word で個別に編集できる差し込み印刷後の文書を生成します。
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「プリンター」 差し込み印刷後の文書を既定のプリンターに直接送信します。
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「電子メール」 電子メール メッセージに設計された差し込み印刷後の文書を生成します。Word で差し込み印刷の準備ができたら、「差し込み印刷」 タブの 「完了」 グループで「完了と差し込み」をクリックし、「電子メール メッセージの送信」をクリックします。件名行には、Outlook の「連絡先の差し込み印刷」 ダイアログ ボックスで入力した文字列が挿入されます。
差し込み結果をプレビューする
差し込み印刷後の文書をプレビューして、実際に差し込み印刷を実行する前に変更を加えることができます。
プレビューするには、「差し込み印刷」 タブの 「結果のプレビュー」グループで次のいずれかの操作を行います。
「結果のプレビュー」 をクリックします。
差し込みを完了する
差し込み印刷後の文書を印刷したり、個別に編集したりすることができます。すべての文書または一部の文書のみを印刷または変更できます。
差し込み印刷後の文書を印刷する
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「差し込み印刷」 タブの 「完了」グループで「完了と差し込み」をクリックし、「文書の印刷」 をクリックします。
すべての文書、現在表示されているコピーのみ、レコード番号で指定した一部の文書のいずれを印刷するかを選択します。